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ルールと起源から考えるラグビーの魅力


近年、ラグビーが国内でも人気の競技となっている。昨年には、本学ラグビー部が関東大学ラグビー対抗戦Aグループ昇格を果たした。そのラグビーとよく混同してしまうのがアメリカンフットボール(以下、アメフト)だ。今回はアメフトとの違いを整理しつつ、ラグビーへの理解を深めていく。


アメフトとラグビーの大きな違いは主に防具の有無と攻守である。アメフトは防具を装着し、野球のように攻守交代がある。対して、ラグビーはヘッドギア以外の防具はなく、サッカーのようにボールを持っている方が攻める。また、ラグビー独自のルールとしてスクラムが挙げられる。スクラムの目的は、試合の中断後も素早く・安全・公平に試合が再開することだ。何度もルール変更はあったラグビーで、発祥当初からあるスクラムは、ラグビーの代名詞といえるだろう。


ラグビーとアメフトはルールに加えて、起源にも違いがある。どちらもフットボールから派生してできたスポーツだが、その過程は大きく異なる。ラグビーの始まりはイギリスでフットボールの試合中に、ある少年がルールを無視してボールを手に持って走ったことだと言われている。対して、アメフトが生まれたのは1900年代のアメリカだ。フットボールの試合中に毎年死者が出していたことを懸念した大統領がルール整備を行ったことが起源とされている。


違いを理解することでどちらの競技もより一層楽しむことができるだろう。今年度、当会では創立100周年を迎えた本学ラグビー部を1年間にわたって取材を行う。今後もラグビー部の躍進に期待するとともに、少しでもラグビーの魅力を知ってもらえると幸いだ。

(内田啓太)


《参考文献》ラグビーをひもとく 反則でも笛を吹かない理由(李淳馹、集英社新書、2016年)

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