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[ウェブ限定] OBOGファイル ver.01

大学生であれば誰もが直面する「就活」。自分の働くイメージがつかめず、嫌になってしまう人も多い。そんな就活を乗り越え、社会で活躍する本学の先輩方にインタビューし、就活

の極意を教わるシリーズ「成蹊大学OBOGファイル」。第1回では、小澤酒造株式会社会長小澤順一郎さんにお話を伺った。


「小澤酒造」は青梅市沢井にある東京都最古の蔵元だ。その記録では1702年までさかのぼり、現在に至るまで320年以上に渡って小澤家が代々酒造りを継承してきた。代表銘柄の「澤乃井」は、「日本名水百選」にも選定された山深い奥多摩の湧き水を使用し、そのすっきりとした味わいが広く愛されている。「小澤酒造」の会長を務める小澤順一郎さんは、本学経済学部を卒業された大先輩に当たる方だ。6年前に家業をご子息に譲り、自分から経営に口を出さないことを信条に銘酒「澤乃井」を守っている。


「会社を継ぐことを改めて意識したことはなかった」と小澤さんは振り返る。時代背景もあるが、小澤家当主の長男として生まれたからにはこの家を継ぐことになると、幼いころからぼんやりと理解があった。そのため、成蹊大学に在学していた頃にはなるべく遊ぶことを意識して外の世界を知ろうとしていた。大学卒業後は社会勉強もかねてすぐには実家に帰らず就職をして自分で生活をしていたという。


成蹊大生に就活の際に意識してほしいことは「固定概念に捕らわれない」ことだと話す小澤さん。昔は会社という組織に入りその会社でどのように生きるのかということが重要視されてきたが、今はそうではない。自分がやりたいと思ったことで生活をすることができ、会社という組織に入るのはあくまで手段の1つになった。何にでもチャレンジ精神を持って取り組むことが人生をより楽しむ方法だと話した。


最後に小澤さんは私たちに「未来を見通す力」を養ってほしいと語った。昔は経験がものを言う世界だったが、今は技術の発展により経験はいくらでも蓄積できるようになってしまった。だからこそ、未来を見通す力を身につけてほしいと話す。この力を養うためには成功体験も必要だが、失敗するという経験も絶対的に必要だ。失敗から学ぶことは多い。また、失敗してもいくらでもリカバリーを効かせられるというのは、今の時期だからこそできることだ。成蹊大学に入学できる素質があるということは、自分で道を切り開いていける証拠でもある。就活を通して気持ちが落ちてしまっても、自分が今成蹊大学に通っていることを誇りに前向きに取り組んでほしいとメッセージを残した。(永松由衣)


〈小澤酒造〉

東京都青梅市沢井2‐770

電車:JR青梅線 奥多摩行き「沢井駅」より徒歩5分

車:圏央道青梅ICから約30分(駐車場完備)


酒造見学(予約制/無料)

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[ウェブ限定]西洋と結びつく落語の変遷

11月23日、紀伊國屋書店新宿本店3階アカデミック・ラウンジにて、本学文学部日本文学科の大橋崇行准教授による講演会が開催。「落語、西洋に出会う。」というタイトルの下、西洋文化が落語に与えた影響や現代における落語の意義などが論じられた。当日の会場には学生、出版関係者など多くの人が足を運び、講演会はほぼ満席の状態で開始した。 落語と聞くと、おそらく多くの人は江戸時代を思い浮かべるのではないだろうか。江

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