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アンケート結果・考察


▼普段投票に行くか。また、その理由は何か

「行く」と答えた学生は全体の71%を占め、11%は「行かない」を選択した。なお、選挙権を得てから投票の機会がなかったのは18%だった。選挙に「行く」と答えたうち56%の学生は、その理由に「選挙権がある以上は選挙に行くべきだと思うから」と回答。「政治へ関心を持っているから」は23%と続いた。投票へ向かう人の約半数は選挙権を重視する傾向にあり、権利を持つからには投票するべきだと考えるようだ。一方「行かない」を選択したうちの24%は「政治に対して関心がないから」と回答した。「投票したい政党・候補者がいないから」も22%に上る。若者の政治への関心のなさが問題にされやすいが、若者が求めるものと政策がかみ合っていない現状も表れた結果となった。



▼投票先を選ぶときに最も重視する、または重視したい政策は何か

最多の回答は「社会保障」の32%。「経済」が17%、「安全保障」が11%と続く。これからの時代を生きる学生にとって、社会保障の内容や年金問題、経済の動向が自身に与える影響は大きい。この結果から、身近な生活に影響を及ぼす政策に重点を置く学生が多いと分かる。


▼普段政治についてのニュースにどの程度関心を持っているか

「積極的に調べ、政策に対する自分の意見を持っている」が33%、「ニュースが流れれば見るが積極的には追わない」が34%とほぼ並んだ。次いで「ニュースが流れれば見るが政策の内容については考えない」は28%、「関心がないのでニュースを見ない」が5%という結果となった。積極的に政治に関心を寄せる学生もいる一方で、政治に対して消極的な学生は67%と半数以上いる。ニュースを確認することはあるものの、政治に対して能動的な姿勢を取ることは少ないようだ。


▼政治に関してどのようなイメージがあるか(自由記述)

「難しい」「堅苦しい」「複雑だ」という回答が多く、他にも「話題にしにくい」や「知識が必要」という意見が挙がった。このことから、複雑さや堅苦しさといったマイナスイメージが、政治への関心を失わせていると考えられる。しかし「人生を左右するもの」「私たちの生活に欠かせないもの」といった政治を重視する声も少なくない。学生の政治への姿勢は人それぞれだが、政治が日常生活に結び付いていることは感じているのだろう。(新野まどか)

政治に参加を 個々の意見発信が出発点

若者は政治に関心がないという指摘を耳にすることは多い。しかし、関心の有無にかかわらず、政治は私たちの生活に影響を与える。今回は若者の政治離れが生じる要因と大学生にできることについて、アジア太平洋研究センター所長で法学部の高安健将教授に話を伺った。 若者は自らに公的サポートを受ける機会が少ないため、政治への関心を、他の世代の人々よりも持ちにくい。例えば、日本の学生は学費をはじめとする費用を家計で負担

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