LGBTQ 子を持つ困難

近年、LGBTQの人々に対応した政策などが増えている。しかし、個人の性的指向について寛容になりつつある中でも、LGBTQのカップルやその子どもが家族として法的に認められる方法が少ないことに悩む人々がいる。そんな人々を支援する活動を行う長村さと子さんに話を伺った。

2015年以降、日本では一部の自治体で、LGBTQのカップルを公的に認めるパートナーシップ制度が導入されている。法的な効力はないが、当事者にとっては「お守り」のような心の支えになると長村さんは語る。他にも、LGBTQのカップルとその子どもを含めた「家族」のためのファミリーシップ制度も増えているが、彼・彼女らが子どもを持つことは簡単ではない。


LGBTQのカップルが子どもを持つ方法として、養子縁組や里親制度の利用、代理母への依頼がある。男性同士、女性同士のカップルが協力することで子どもを産むケースもあるという。その中で最も多くとられる方法が人工授精による出産だ。しかし現在、日本産科婦人科学会のガイドラインでは、同性カップルの人工授精は認められていない。そのため、病院ではなく個人でドナーを探すことがほとんどだが、これは病院を介するよりも感染症等のリスクが高く問題視されている。また、子どもを育てることになっても周囲に打ち明けづらい、子どもに親の事情をどのように伝えれば良いのかが分からないなどの悩みは尽きない。


このような子どもを持ち、育てたいLGBTQの人々に対し、長村さんが代表を務める一般社団法人こどまっぷは日々サポートを行っている。主にコミュニティー作りや、子どもを持ちたいけれど何をしたらいいか分からないという人のための初心者講座などを行い、情報提供をしている。


LGBTQの人々がその子どもを含めて家族になれる環境は整っているとはいえない。そのためには、世の中の人が当事者のことを深く知り理解することが重要だ。まずはLGBTQに関する映画や作品に触れることを通し、そういった悩みを抱える人々の存在を身近に感じてほしい。(吉田実礼)