top of page

2022年7月号 並木道

先日、カメラのデータを整理していたところ、滋賀県近江八幡市の祭りの写真を見つけた。撮影日は、新型コロナウイルス感染症の流行が本格化する以前のものだった。ユニークな山車を引く地元住民の顔にはマスクがなく、笑顔溢れる様子が写っている。調べてみると、昨年の祭りは中止となり、今年は規模を縮小する形で開催されたようだ。


6月10日、日本政府は新型コロナウイルス感染症の水際対策を緩和。添乗員付きパッケージツアー客に限定する形で、外国人観光客の受け入れを再開した。観光を目的とした外国人の入国が認められるのは、実に2年ぶりとなる。しかし、受け入れを完全に再開してもコロナ禍前の状況に戻るわけではない。観光庁は引き続きガイドラインを通じて、マスクの着用、手指消毒、3密の回避などといった基本的な感染防止対策の徹底を求めている。


観光庁が今年4月に発表した旅行・観光消費動向調査によると、日本人国内旅行消費額は2019年には21.9兆円を記録していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で2021年には9.2兆円に減少したという。受け入れ再開によって、この2年以上苦境に立たされてきた観光業界の回復が期待される。


コロナ禍を経て、日本を含む世界各国の情勢が大きく変化する中、観光業界は長期間の停滞を強いられた。しかし、それは永続的なものではない。2年ぶりの訪日観光客の受け入れが観光産業に何をもたらすのか。コロナ禍前のように、国内外を問わず自由な行き来が可能になる日が来ることを望む。(増地未央)

0件のコメント

2024年4月号 並木道

ザ・ビートルズの「Nowhere Man(邦題:ひとりぼっちのあいつ)」という曲について、興味深い話を聞いたことがある。「Nowhere Man」という題には、「Now here Man」と区切る場所によって意味も変わる言葉遊びが意図されている、という。「居場所のない人」から「今ここにいる人」か、なるほど。このエピソードは俗説に過ぎないと後に知ったが、180度変わる意味に感心したのを覚えている。

2023年11月号 並木道

投げかけられた問いに対し、人と見粉う答えを返す生成AI。米OpenAI社が提供しているChatGPT をはじめ、世界のテック企業がその開発に注力している。産業革命以来の大変革期とも言われている現代において、私たちは技術とどのように共存すべきだろうか。 私は、共存に必要なことが二つあると考える。一つは技術発展の恩恵を享受し、創造的な「イチヒャク」を実現させることだ。これは0から1を創り上げる「ゼロイ

2023年7月号 並木道

最近、ある言葉を何度も口に出していることに気が付いた。ちょうどこの文章を書く直前にも、その言葉を口にした。「忙しい」、「時間がない」だ。 「タイパ」という言葉を聞いたことがあるだろうか。これは「タイムパフォーマンス」の略称で、かけた時間に対する効果を指す時間対効果のことだ。昨今、動画コンテンツの倍速視聴をはじめ、日常生活におけるタイパ重視の傾向が見られる。 その一方で、タイパ重視によって時間に追わ

Comments


bottom of page