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成蹊大学新聞会

2021年12月号 並木道

「僕が僕らしくあるために『好きなモノは好き!』と言えるきもち抱きしめてたい」。槇原敬之さんの「どんなときも。」という曲の一節だ。私はこの歌詞を、自分の正直な気持ちを堂々と伝えることができるのは素敵だという意味に捉えた。


私は自分の意見を人に話すのが得意ではない。周りからどのように思われているかを気にしてしまうからだ。その要因は自分の意見に対して自信がなく、否定されるのが怖いという思いだと考えている。昔から他人の評価を過剰に気にしてしまうことに悩んでいた。


私たちは生活の中で、他人から嫌われると生きづらく、好感を持たれると生きやすいということを自然と学ぶ。そのため、他者からの評価が行動や考えの判断基準になっている場合が多い。他人の目や評価を気にしすぎることは、自身の行動を制限したり、周りのさまざまな意見に振り回されたりと自分を見失うことにつながる。


他人の目を気にすることは、必ずしも悪いこととは限らない。気配りや配慮によって、周囲から受け入れられやすく、コミュニティを広げやすいというメリットもある。一方で、他人の目を気にせず本当の自分を表現することは、形式的なコミュニケーションではなく、お互いを尊重し合える良い関係性の構築に役立つ。また、自分の意思を尊重することでやりたいことが明確になり、本当の自分を確立できるだろう。人と違った考えを隠すのではなく、どんなときも「私が私らしくあるために」積極的な自己表現をする。そうすることでより素敵な自分になれるはずだ。(小澤奈央)

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