2020年12月 並木道

世界中の人々が感染症に怯えながら過ごした2020年。日本ではそんな国民を元気づけるかのように「誰も傷つけない笑い」という言葉がメディアを通じて流行した。単刀直入に言うと、私はこの言葉を見るたびに不快な気持ちになる。笑いに限らず「誰も傷つけない」表現など、世の中に存在しないと考えているからだ。


「内面的・主観的なものを外面的・感性的にとらえられる手段・形式によって伝達しようとすること」(新明解国語辞典 第7版)。これは「表現」という言葉の意味だ。誰かの発言一つ取っても、そこには発した人の思想や感情が表れる。当然、それを聞いて共感する人もいれば、反対する人もいる。表現とは必ず賛否両論の声が上がるものであり、それが健全だろう。「誰も傷つけない」という言葉を使う人間は、物事の良い面だけを見ようとしていると思えて仕方がない。


むろん、他者を気遣い、一つ一つ言葉を選んでいくことは大切である。しかし、どんなに配慮したとしても、全ての人が良いと思える表現はない。そのように開き直って考えた方が、かえって多面的に物事を捉えられそうだ。


誰も傷つけない幻の表現を探している時間があるなら「自分の発言が誰かを傷つけることもある」という覚悟を持つべきだろう。ひとり時間が増え、他者との対話が減っている今だからこそ「誰も傷つけない」なんてまやかしの言葉で、自分の視野を狭めないでほしい。(茂木佑太朗)

3月4日、アドミッションセンターが2022 年度本学一般入試の志願者数を公開した。新型コロナウイルス感染症流行下における入試は、本年度で2年目を迎える。本年度の志願者数は1万9475 人。1万8641 人だった昨年度と比べて800 人以上増加した。学部別に見ると、経済学部は542 人減の2948 人、経営学部は214 人減の3425 人、法学部は641 人増の4382人、文学部は8人減の3706

北京冬季五輪が閉幕して1ヶ月半が経とうとしている。日本人選手の活躍が連日伝えられ、日本は冬季五輪史上最多のメダルを獲得した。今回の大会で私が最も印象に残ったのは、フィギュアスケート男子シングルに出場した羽生結弦選手だ。 羽生選手は4位に終わり、惜しくもメダル獲得には至らなかった。しかし、体が万全でない状態でありながら、前人未到の大技に挑戦する姿は、世界中の人々に勇気と感動を与えた。試合後に彼は「報