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成蹊大学新聞会

2021年4月号 並木道

昨年9月、株式会社スクウェア・エニックスから「ファイナルファンタジー」(以下FF)シリーズの新作ゲーム「ファイナルファンタジーXVI」の発売が発表された。開発中である本作のPVを見たことはあるだろうか。最新機器のPlayStation5が可能にする、人や動物の質感や映像美は、実写映画と見間違うほどだ。


ゲームグラフィックの進化はとどまるところを知らない。年月が経つほどに映像が美しくなっているのは、FFシリーズを見ると明らかだ。昨年4月に発売された「ファイナルファンタジーVII リメイク」では、キャラクターやモンスター、戦闘シーンなど、グラフィックの進化に心を奪われた。


久々に昔のゲームをプレイすると、子どもの頃の感動がよみがえってくる。もちろん、今とはグラフィックや操作感に大きな差がある。しかし、ゲームの価値は技術的な部分だけにあるのではない。攻略本を読み必死にプレイした日々や、友人と互いの家に集まり遊んだ思い出など、昔のゲームには特別な価値が宿り、郷愁に駆られる。


そういった価値はゲームだけに見いだせるのではない。子どもの頃に使っていた物や見ていた作品全てに見いだすことができる。技術の進歩により、世の中のものがどんどんと進化し生産される時代の中、大人になるにつれ触れなくなってきたものたちを一度振り返ってみてほしい。笑い、涙した思い出がそこにはある。(遠藤可稀)

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