本学にも利用者がいる自転車。自転車は、自動車と違い免許は必要ない。気軽に乗ることができる一方、交通マナーが問題になっている。武蔵野市内では総事故件数のうち自転車が関与した事故の割合は6割を超え、自転車事故の件数は年々増加している。今回は武蔵野市役所都市整備部交通企画課自転車対策係の嘉藤智佳さんに、自転車の交通ルールや武蔵野市における啓発の取り組みについて伺った。
自転車を利用する本学の学生に対し嘉藤さんは、自転車安全利用五則を確認し自転車の安全な利用を心がけてほしいと話す。自転車安全利用五則は、「①車道が原則、左側を通行 歩道は例外、歩行者を優先、②交差点では信号と一時停止を守って、安全確認、③夜間はライトを点灯、④飲酒運転は禁止、⑤ヘルメットを着用」の5つを指す。
特に注意したいのは、例外的に歩道を通行する場合だ。成蹊大学周辺は狭い歩道が多く、歩道に乗り上げて通行する人もいるだろう。歩道を通行する際はすぐに停止することができる速度で主に車道寄りを通行し、歩行者の通行を妨げる際は一時停止をしなければならない。また、今年4月から道路交通法が改正され、すべての自転車利用者に対し乗車用ヘルメットの着用が努力義務となるため注意が必要である。加えて、このようなルールを守ることだけでなく、自転車の点検も大切だ。日常的に自分で点検・整備を行い、年に1回は自転車安全整備店にも行ってほしいという。
武蔵野市では、自転車を安全に乗ってもらうために、自転車安全利用講習会を開催している。また、新しい取り組みとして、自転車の交通ルールに関する動画をYouTubeで公開した。動画を見れば、短時間で重要なことを理解できる。嘉藤さんは「自転車のルールは複雑であるため、継続して周知を続けていきたい」と語った。
自転車は便利でありながら、自らが事故の当事者になる危険性がある乗り物だ。新年度が始まるこの時期に、交通ルールを正しく知り、自転車の乗り方について改めて考えてみてはいかがだろうか。(星野佑奈)
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