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成蹊大学新聞会

本学の新型コロナへの対応 オンライン活用

更新日:2020年11月21日

突如世界を襲った新型コロナウイルスは、私たちの生活に多大な影響を及ぼしている。本学も前期カリキュラムの全面オンライン化や行事の中止、Webオープンキャンパスへの代替など、感染拡大防止の対応に追われることとなった。


▼オンライン授業

本学は前期の全授業をオンラインで行っている。導入前には、学生と教員双方に向けて講習会やアンケートを実施。受講環境の把握や、教員が抱く不安の解消に役立てた。その結果、4月17日に授業開始と早期の導入が実現した。


当会は、本学学生を対象にオンライン授業に関するアンケート(6月1~8日実施、回答772人)を取った。「オンライン授業にどのくらい満足しているか」という設問に対し「とても満足している」「ある程度満足している」と答えた学生は全体の62%を占める。理由として、通学時間を省けることが多く挙がった。一方、提出課題の多さや目の疲れなどの不満も見られる。対面でのコミュニケーション不足を懸念する声も少なくない。


本学は、授業中に適度な休憩時間を設けるよう教員に要請。学生の身体的な負担軽減に努めている。また個々の受講環境にも柔軟に対応し、希望する学生にパソコンの貸し出しを開始した。6月10日からは、事前に申請すれば構内で受講することが認められている。


以前より無線LANエリアの拡大や構内のパソコン増設など、着実に学修環境の整備を進めてきた本学。これらの取り組みとオンライン授業の実践で得た知見を生かすことで、対面授業の変化も予想される。里村和秋副学長は、今後の授業運営について「それぞれの授業形態の特長を取り入れていきたい」と話した。(来間れいな)


▼情報図書館が新たなサービスを開始

情報図書館は臨時休館になったことを受け「家で使える図書館サービス」を開始した。これは、学外からでも電子ブックやオンラインデータベースを利用できるサービスだ。


電子ブックでは理工学や経済学、政治学といった多様な学問の文献が閲覧可能だ。オンラインデータベースには、辞事典や雑誌の検索ができる「ジャパンナレッジ」をはじめ、判例や法令が掲載された「Westlaw Japan」などのコンテンツがある。これらを用いることで自宅での学修を深められる。


また、5月18日から4年生と大学院生限定で、図書の貸し出しと雑誌論文の複写の郵送サービスを展開。6月下旬からは対象が広がり、全学部生や協定留学生、科目等履修生も利用できるようになった。今後も状況に応じて提供できるサービスを検討し、実施していくという。


6月10日からは事前予約制での条件付き開館が始まった。図書館事務室は「引き続き、オンラインサービスを学修や研究に役立てていただきたい」とコメントした。


▼学生活動に与える影響

課外活動は原則禁止の措置が取られていたが、6月21日から屋外施設の使用が限定的に許可された。体育会本部の働き掛けにより、27団体の責任者が連名で大学に願い出を提出。感染症対策を踏まえた活動再開の案を受けて、大学側も対応した結果だ。一方で屋内施設の使用は、トイレや部室の制限利用を除き今もなお許可されていない。学生部は、対面授業の再開が許可への目安の一つとなることを示唆した。


多くの行事も中止となった。卒業式と入学式は、WEB卒業式とWEB入学式を行うことで代替した。また、緊急事態宣言が発令されたことを受けて学内競漕大会(成蹊レガッタ)も中止に。ボートコースの確保をはじめとする複数の要素から、延期ではなく中止の判断に至った。


今後は学内運動競技大会や四大学運動競技大会、欅祭などの行事が予定されているが、通常通りの開催は困難だ。大学側は安全性を考慮した最適な形を模索している。方針や決定事項は、本学ホームページまたはSEIKEI PORTALにて周知される。重要な連絡を見落とさないよう、定期的に確認しておくと良いだろう。(大原将世)


▼Webオープンキャンパス開催決定

今月に開催が予定されていた来場型のオープンキャンパスが中止となった。その代替措置として、Webオープンキャンパスを開催する。特設サイトで公開される動画を中心に情報発信を行う。


各種ガイダンスや体験講義など、動画のコンテンツはさまざまだ。オープンキャンパスの運営を支えるサポートスタッフによる学生企画動画も公開され、自身の学生生活や受験対策などを紹介する。また、事前予約制のオンライン個別相談も実施する。


アドミッションセンターの伊豆紗耶香さんは「例年通りの情報提供ができるよう準備している。動画の公開を楽しみにしていてほしい」と話した。開催は今月下旬を予定している。(来間れいな)

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