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執筆者の写真成蹊大学新聞会

朝日教育会議 持続可能な社会へ教育で貢献

10月22日、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて、朝日新聞社が主催する連続フォーラム「朝日教育会議2022」が開催された。本学が共催となった今回のテーマは「地球規模の思考力を育む─サステナビリティを推進するグローバル人材の育成─」だった。サステナビリティは日本語で「持続可能性」と直訳され、近年は主に環境や社会問題を考える際に使用される。フォーラムは基調講演、プレゼンテーション、パネルディスカッションの3部構成で、登壇者はそれぞれの経験から持続可能な社会の担い手を育むために何をすべきかを語った。


基調講演を務めた江川雅子学園長は、講演で「グローバル時代」を多様な国籍や背景を持つ人と協働する時代と定義した。多様性を受け入れ、論理的思考力をもとに対話をする人材が重要だと訴え、スキルを身につけるためにも若い世代には積極的に海外で過ごす経験をしてほしいと講じた。


プレゼンテーションでは、司会の森雄一学長、経済学部の財城真寿美教授、本学出身で独立行政法人国際協力機構職員の小林千晃さん、イギリスに留学経験のある上田夢香さん(政治4)の4人が登壇。小林さんと上田さんは、それぞれ海外での経験を踏まえ、現地の人々の課題や環境問題に対する姿勢について語った。財城教授はサステナビリティに関する本学園の取り組みを紹介。成蹊小学校では栽培活動、高校では気象観測など、体験を通じて環境に対する多様な考え方を育む教育が伝統的に続けられてきたという。


講演後、財城教授に本学のサステナビリティ教育について改めて伺った。本学園では、ユネスコの提唱する「持続可能な開発のための教育(ESD)」に取り組んでいる。中でも財城教授はESDの目標の一つである環境について主体的に学び、思考力や情報の分析能力を育てる授業を展開。学生は、古い地図や文書から土地利用の変遷をたどり、フィールドワークを通じて災害のリスクを検討しているという。そして近年、本学の副専攻制度にSDGs副専攻が加わった。財城教授は「今後選択する学生が増えてほしい」と期待した。(中西幸太)


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