西部室棟の4階にある裏千家茶道研究会の部室。ここは一面に畳が広がりどこか懐かしい雰囲気が漂っていた。「裏千家」とは千利休を祖とする茶道流派の一つだ。数ある流派の中で世界的に最も有名な流派であるといわれている。その特徴に抹茶をよく泡立てることや、右足から茶室に入ることが挙げられる。
同部は東京女子大学とのお稽古や日本女子大学など他大学合同のお茶会に参加し、刺激を受けているという。「そこで得たアイデアが実際に欅祭でお点前を披露する際に役立った」と話すのは同部部長の福嶋沙織さん(日本文3)。こうした茶道を通じたコミュニティの広がりはとても魅力的だ。さらに今回の取材を通して、福嶋さんは、「もしお点前の順序や方法を間違えてしまったとしても、お客様に楽しんでもらうことと、おいしいお茶をたてられることが大切だ」と語った。その言葉からは、相手を思いやるという茶道の心が垣間見えた。
茶道というと礼儀作法などが堅苦しいイメージを持つ人もいるかもしれない。しかし、実際にお話を伺う中で最も強く感じたのは裏千家茶道研究会のアットホームさだ。興味がある方はぜひ一度部室に足を運び、その雰囲気を味わってみてほしい。(伊藤綾香)
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