エシカル消費で社会貢献

現代の主流である「大量生産・大量消費」は、私たちに豊かさをもたらす一方で多くの問題を抱えている。例えば、衣料品の原料である綿花を栽培する過程では、人間と環境への被害が生じている。長時間働いても低い賃金しか支給されず、貧困問題が続く地域も多い。また、十分な教育を受ける機会に恵まれず、農薬の注意書きを読むことができない労働者も少なくない。適切な農薬の扱い方を指導されないため、健康にも被害が及んでいる。さらに、その農薬が土壌から海や川へ流れ出ると、生態系を破壊する。こういった問題は衣料品以外の生産現場でも起きており、現状を改善しようと生まれた取り組みの一つが「エシカル消費」だ。


エシカル消費とは、地域の活性化や雇用の促進なども含む、人や地球環境、社会に配慮した消費やサービスを指す。具体例として、児童労働や低賃金労働の改善を図るフェアトレード商品の購入が挙げられる。近年では、大手スーパーやコンビニなどでもフェアトレード商品が販売されるようになっている。また、地産地消を意識して商品を購入することもエシカル消費の一つだ。


私たちがエシカル消費を実践することで、人権や貧困、環境、生物多様性などの問題解決の一部を担える。普段何げなく使っている商品の裏側を知ることは、エシカル消費の第一歩だ。一人一人の力は小さくても、それが集まれば大きな力となる。買い物の中でエシカルを意識することが、社会問題の解決につながっていく。(鈴木恭輔)


《参考文献》

はじめてのエシカル 人、自然、未来にやさしい暮らしかた(末吉里花、山川出版社、2016年)

所有資産を共有する経済モデルである、シェアリングエコノミーが注目を集めている。このモデルが生まれた背景やメリットについて、シェアリングエコノミー協会公認アンバサダーの和田正輝さん、山岸智也さん、中山珠緒さんに取材した。 シェアリングエコノミーは、個人のスキルや資産などを、インターネット上のプラットフォームを介して個人間で共有することを指す。現在、空間・移動手段・モノ・スキル・お金の5つの分野を中心